第2回女性アスリート健康サポート北海道Webセミナー 配信

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第2回女性アスリート健康サポート北海道Webセミナー トップアスリートから学ぶ心と身体のケア(2021.11.23収録・ライブ配信)

                座長:三國雅人(女性アスリート健康サポート北海道理事、札幌厚生病院産婦人科部長)

 

講演3の動画の最後に 座長からの質問に対する 講演1講師 山内武さんのコメントも収録されております

 

著作権等の関係からLIVE配信したものから一部編集されております

  • 講演1

「勝負の時はいつ?-今を大切にしながらも将来を見据えたトレーニングへ-」

◆講師 山内  武 

大阪学院大学 経済学部教授 前経済学部長、ランニング学会理事長.  専門分野 スポーツ科学、トレーニング科学、特にランニングについて. 大学時代の高橋尚子さんを指導

  • 講演2

「健康な骨づくりのために知っておきたい骨のハナシ」

◆講師 小林範子

女性アスリート健康サポート北海道理事、北海道大学病院婦人科講師

 

  • 講演3

「女性アスリートとしての経験と伝えたいこと」

◆講師 川端 絵美 

オリンピアン(スキーアルペン)、北海道札幌市出身、女子アルペンスキーの第一人者としてオリンピック、世界選手権、ワールドカップ等に出場、現在、指導者、解説者などとして活躍


第2回 女性アスリート健康サポート北海道オンラインセミナー(2021年11月23日)

   終了後 講師の方々へのご質問と回答


山内 武 講師へ

ご質問

「記録を出したいアスリートにとって、減量制限やトレーニングの内容を制限されることは、先生のご指摘もあった通り相当の心理負荷と思います。医師として選手の健康管理の点からは制限せざるを得ない場面も多いと思いますが、上手に説得、納得してもらうために留意している点やコツなどありますでしょうか。性別や年齢、競技の内容等でも違いがあるように思いますが、良い方法があればご教示いただけますか。」

回答

考慮しなければならない点は多いですので、適切な回答は難しいと感じています。今回は女性に限定して、回答いたします。

 一番重要なことは各アスリートのバックグラウンドを正確に掴むことだと思います。

1.競技種目(減量の必要が高い種目か?あまり重要でない種目か?)

2.年齢 発育段階によって、対応は異なってくると思います。 

トップアスリートの平均年齢も参考になるかもしれません  20歳代中盤、20歳代前半、10歳代後半、10歳代中盤

10歳代中盤がトップになる競技(例えばフィギュアスケート女子など)では、早期引退させることも必要かもしれません(ただこうした競技自体が少し歪んでいるようにも思えます。ルール改正も必要かもしれません)。本来15歳程度の未成熟なアスリートならば、競技よりも健康を優先させる方が適切でしょうが、トップをめざすのならば、健康を犠牲にしなければならない状況は、まずいのではないでしょうか? 一方、 自分自身でリスクをとれる自立した段階のアスリート( 20歳代中盤)では、あえて短期間、健康には少し目をつぶることも必要になってくると思います。

 

ご質問

「長距離選手には一時的な軽量化戦略を推奨していましたが、フィギュアスケートのような日々の体重変動が技の感覚に影響を与えるような競技ではどのようなコンディショニングやトレーニングが適しているのでしょうか。」

回答

 フィギュアスケートを専門にコーチングを行ったことがありませんので、適切な回答になるかわかりませんが、考えてみました。氷上トレーニング中心の時期と、一般トレーニングを中心とする時期を分けた方がいいのではないでしょうか。氷上トレーニング中心の時期では、ある程度体を絞って(月経不順にならない程度)、技術を向上させる一般トレーニング中心の時期では、技術トレーニングは維持程度にとどめ、パワー、瞬発力など高めるトレーニング(レジスタンストレーニング*、体幹トレーニング、プライオメトリクス*など)を十分に行います。効果を得るためにはしっかりした栄養が必要です。減量はマイナスです。筋量、筋パワー、アジリティ*の向上をめざします。この時期は月経不順等にはなりにくいでしょう。

(座長注釈:  レジスタンストレーニング; 筋に負荷をかけたトレーニングのことで、いわゆる筋力トレなど。  プライオメトリクス; 主に瞬発力を高めるため急激に伸ばした筋肉を爆発的に収縮させるたとえば、連続ジャンプや高いところから飛び降りてすぐにジャンプするなどの運動やトレーニング。  アジリティ; 機敏性、敏捷性とも訳され、状況、刺激、障害に対して素早く反応(停止、動き出し、方向転換など)する能力。  いずれも詳しくはトレーニング専門書などをご参照ください)

 

 

山内武、川端絵美 両講師へ

ご質問

「練習による精神的なストレスは身体的な問題だけではなくパフォーマンスや結果にも影響がありますか。」

回答

 山内武 講師

間違いなくあると思います。精神的なストレスによるバーンアウト等を避けるためには、ピリオダイゼーションを活用してシーズンオフの期間を置くことが大切でしょう。また、心理カウンセラーも活用することも必要でしょう。

 川端絵美 講師

私自身の経験から、練習の精神的ストレスについて、練習がつらいなーなどと思うことはありましたが、それが、パフォーマンスや結果に影響があるかは、正直ない気がします。  ただ、天候が悪い日、気分はのらないとか、コースが見ずらいことで消極的な滑りになったりはしました。やる気が落ちる日はありますよね。 また、練習でうまくできないことは、本番でもミスしますから、スキーの斜面など苦手意識をもたないように練習でできるようにしたり、精神的コントロールを意識しましたかね。 緊張を緩和する最大の方法は、絶対的成功率、すなわち練習量しかないと。また、戦闘、集中モードとリラックス、競技ではないと思えるモードの切り替えが必要です。

 

ご質問

「セミナーを聴いて無月経などの問題は選手寿命を縮めることはわかりました。選手として競技を続けるのが学生の間のあと2年だとしても、無月経の治療はしたほうがよいのでしょうか。」

回答

 山内武 講師

この件、もう少し背景を知る必要がありそうです。以下の想定で考えてみました。

女子長距離ランナー大学生 20-21歳

 ケース1. 10歳代までは、ある程度月経がきており、最近続発性無月経になってきている。

目標の大会まで(本年度)治療を受けず、ベストパフォーマンスを目指す。 大会後、婦人科に行き診療を受け、必要に応じてホルモン療法等を受ける。次年度はベストパフォーマンスを目指すことは少し難しくなりますが、不可能ではありません。 その後、競技から引退する。

 ケース2.10歳代から続発性無月経の状態が多い。

まず、婦人科に行き診療を受ける。疲労骨折などが多くみられる場合には、ホルモン療法等を受ける。  この場合には、本年度ベストパフォーマンスを出すことは困難です。次年度はベストパフォーマンスを目指すことは少し難しくなりますが、不可能ではありません。その後、競技から引退する。 また、婦人科に行き診療を受け、なんとか本年度の競技続行が可能なようであれば、ホルモン療法を避け、トレーニングを工夫しながら、ベストパフォーマンスを目指す。大会後、必要に応じてホルモン療法等を受ける。次年度はベストパフォーマンスを目指すことは少し難しくなりますが、不可能ではありません。 その後、競技から引退する。

 川端絵美 講師

無月経の治療については、自分にとって重要といちづける大会や練習期間など考慮して、選手をしているから無月経かのか、個人の体質なのかにもよりますが、私としては、時期などを考え、選手としてから将来的なことを考えて治療をしたらよいかと思います。 どのレベルのアスリートかにもよるてはいいますが、頑張ってる方は、オリンピック目指す方も市民大会を目指す方もみなさん自分の目標に邁進されていますよね。なので一概にこのレベルだから治療へ、または競技者として治療は先送りとできませんね。 私の経験では、高校生には、夏などオンシーズン以外の比較的体調管理にむりがないときなどに指導しました。 私自身は、そのような環境ではなかったので対象外にはなりますが、笑い

 

ご質問

「オフの期間、練習強度を落とす期間は最低何日必要か。また、その期間を作りたいと監督にどのように伝えたらわかってもらえるでしょうか。」

回答

 山内武 講師

競技種目、年齢により異なると思います。一般的には、一か月はオフをとったほうがいいと思います。 監督さんには、体の不調が予想されることを伝えればいいと思います。あるいは、オフにどうしてもやらなければならない競技以外のことがあることを伝えればいいのではないでしょうか?

 川端絵美 講師

スキーならスキーシーズン終わるゴールデンウィークあたりには、軽い練習ですが、それ以降は、休まはほぼありません。1年のイメージだと、8月から11月は雪上トレーニング氷河などに陸上トレーニングも最大限にあるのでかなりハードです。また、1週間のなかで、強弱をつけてました。水曜日、木曜日をピークで週1日は、完全オフ。軽いランニングとストレッチていどなど。 まったく、スキーを感じない方が良いと判断した場合は、そのようなやすみ。 身体はつらいが良い感覚を戻すために、自由に滑りまくるみたいな、両極端なオフをしました。自分の感覚でもありますが、練習の大きな組み立てを1年、マンスリー、週など始めから話し合うと良いのではないでしょうか?

 

 

川端 絵美 講師へ

ご質問

「とても興味深いお話が聞けて良かったです。以前、スポーツ関連の論文を読んだ際、女性アスリートの三主徴について理解しているが改善しようとしない又は出来ていないという女性アスリートが多くいる報告がありました。そこで、実際にアスリートの方を指導されている立場として、アスリートに対して食生活や生活環境などを改善させることの難しさを感じることはありますか?」

回答

改善させることは、私は可能と考えますが、実業団チームなど常に一緒にいられない、学生、子供は、指導とはなれている家庭での生活など、関わる人全員が何を目的にそのアスリートをサポートするか役割分担を明確にし、必要な知識を持ち進むしかないので、そこが難しいと感じています。

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